22,23日の池袋、目黒のライブに来て頂いた皆さん、寒い中有難うございました。
両日ともお陰さまで良い雰囲気で演奏できたとおもいます。

今回のライブで、僕にとって最も重要なポイントは、5ヶ月かけて作った新曲“Regression”(リグレッション,退行:心理学の用語で、精神分析で使われる。病的なこととは別に、Creative Regressionという芸術家達の産みの苦しみ“創造的な病”もある。←友人の臨床心理士、浜田 雅子さんによる。)を、いかに演奏するかでした。

曲は60小節のラテンのリズムスタイル、ボレロにのったスローバラードで、23年前のオリジナル、“Good Old Days”(高校時代を想い出して作った、今回の曲と似た雰囲気の曲。タイトルも恥ずかしいが、曲自体も幼稚で、今の自分には演奏不可能だった。)の最初の5音からモチーフを作り、徐々に拡げていきました。

演奏を始めると空気が変わるのがわかったし、後でお客さんやメンバーからも好評でした。(初見でよくあんな伴奏ができるなぁーと感心しました。特にドラムの吉岡君のマレットを使った心地よいリズム!)

大作曲家マーラーは、当時指揮者として多忙で、夏の休暇の間だけ別荘にこもって作曲していたそうです。そんな短い時間でよくあれだけの複雑で長大な交響曲を10曲も書けたなと思います。
そうかと思えば、この間TVのCBSドキュメントという、ピーター・バラカンがホストを務める番組をみていたら、アメリカで現在12歳ですでに5つ交響曲を書いていて(実際、曲も凄かった)将来モーツアルト級の大作曲家になると噂されている少年がいるらしい。

5ヶ月かけて、やっと60小節の単旋律と和声進行を書いた僕は、せめて第一交響曲だけなんとか書いてからこの世を去りたいと思うようになりました。